見せ掛けの万能薬

2006年10月3日

研究

t f B! P L
過去、競争力を獲得するために有効であるとする見せ掛けの万能薬をわれわれはたくさん見てきた。

組織は古くからある問題に対する新しい答えを常に探し求めており、その時々で流行したマネジメント思想に対し、各企業が行ってきた投資額は、大変な数字に達している。

例えば: 先端的製造技術(ロボット、フレキシブル機械、組み込みコンピューター制御など) トータル・クオリティ・マネージメント(TQM) 経営情報システム(MIS) ビジネス・プロセス・リエンジニアリング(BPR) QCサークル ネットワーキングもしくはクラスタリング 

 元々のアイデアがインチキなのか? 当初の観察が間違っていたのだろうか? そうではない。行動様式を模倣した組織が単純にやりかたをコピーし調整やカスタム化の必要性を認識しないのが、ほとんどの間違いのもとである。  

学習もなく、借りてきたアイデアを組織文化の一部であるルーティンへと昇華させる進歩もなかったということである。 

 ・・・学習しない組織は進歩もない。進歩がない組織は、成長しない。


(参考)
『 イノベーションの経営学―技術・市場・組織の統合的マネジメント』pp59-60, 世間の流行語 vs 組織内の行動様式の変化、を参照。

自己紹介

自分の写真
エンジニアの視点から、品質技法、解析技術、生成AIについて発信しています。 (シックスシグマ・ブラックベルト、MBA)

このブログを検索

最近読み返した過去記事

テクニカルマネジャーの役割 1/2

昔、係長、今、テクニカルマネジャー いやに便利な受け皿となっている役職であるが、この周辺の役職次第で組織は大きく活性化する。何より、課長、部長は日頃のあまりにも繁多な業務の中、そう思っているであろう。 職務を分担したり、肩書きを付けたりすることは、だんだん人間が働かなくなるこ...

ブログ アーカイブ

QooQ