MBAの役割

2006年11月16日

MBA

t f B! P L
MBAの役割について考える。現在のMBA教育で学ぶことは、ある状況下で「失敗しない選択」をできることである。たかが、失敗、されど失敗である。

私は技術者であるが、MOTを売りにする大学(技術経営修士など)は選ばなかった。MBAの講義は講師と生徒の相互作用である。生徒は何かしらのプロであり、講師も何かしらの専門家である。

幅広い専門家集団の目的が一致すれば成果は大きい(当然、広がることがデメリットになることもある)。名のある大学でも修論すら課さない大学もある。 だからと言って、これが正しいとは限らない。

あくまで入学は本人の目的である。 はっきり言って、社会人学生は酔狂である。仕事後、講義に駆けつける。入学者は意識の高い人々なので、出来がいい。それでも、睡眠時間は激減する。講義が終わり、仕事→徹夜も珍しくはない。 

それに高額な学費を支払うのである! 私は恵まれている。両親のおかげで、学生生活は大学院まで行かせてもらえた。 両親は良く働き、私立の大学に通わせてくれた。理系の学費は割高である。 

そして、現在は独身であるため、時間、お金に余裕があり、さらに大学院へ通うことが出来る。 両親、同僚、上司のおかげである。 そういった両親の役割を果たしている方々とも一緒に働いている。 

このような教育を受ける機会は少ない。教育を受けたものの役割は、目立たずとも真面目にコツコツ働く方々が、なんちゃって経営によって駆逐されないような環境をつくることにある。とかくMBAというと金儲けだが、私はそういう風潮が好きになれない。

これまでも一度記載したが、今後の企業の競争は、経済的競争から人道的競争にシフトする、と(勝手に)思っている。例えば、利益は巨額だが、それを従業員の犠牲の上に成り立たせることはレベルの低い経営だと考えている。 

しかしながら、従業員に過保護な環境をつくることが目的ではない。One for allではあるが、All for oneではない。一人はチームのために尽くすが、チームは一人のために動かない。善意のチームメートによりサポートされる。でないと、甘ったれてしまう。  

開発設計職には年齢ピークがある。腰が重くなる40代中ばを過ぎれば出来ないであろう。 現在の私の年齢を考えると、今がピークである。現在のチームがおそらく最後のチームになる。 このチームで最高の成果を引き出すことが当面の私の課題となろう。

 ・・・最後に残るのはやはり、組織学である。


 photo (c) Maco

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