統計のカラクリ

2007年3月27日

統計解析

t f B! P L
私は技術者であるが故、数字との関係は切っても切れない関係にある。また、設計者という立場から、統計はよく使用する。データマイニングも利用するので、(現在の業務では)数字で分析できないものはない。

シックスシグマのブラックベルトであることからも何十人にも統計を教えてきた。また、高校の数免を持っていることから「わからない」とは言えない・・・!!。

さて、よくあるカラクリであるが、ある数値が1%から2%になっている。これは何%アップか?
単純な問題であるが、当然1%ではない。100%アップである。このことを教えるときに必ず例に出すのは身近な医療費に関わることを挙げる。

医療費負担はサラリーマン当人で1割から2割負担になった時期があった。月に¥5,000かかっていた金額は¥10,000になるわけである。2倍(100%)アップである。持病を抱え、定期的に診察を受ける人は確実に2倍の金額を払うことになる(高額医療の場合はこの場合ではありません)。

ある素材の不純物分析においても、100ppmが300ppmになっていれば、確信犯的に不純物を混入させているケースがある。それは、その素材を混合すると、生産効率が高くなるなどの理由で・・・。しかしながらたったの300ppmなのである。

また、サンプリングによっては有意性が出にくい場合もある。そう、有意性があると困る場合はそのようなサンプリングをすればいいのである。例えば、日本人の体型をどこかの国と比較するのに、現在の20代のデータと現在50代の方々の20代の時のデータは異なることが分かっているが、「日本人の典型的20代の体型」と名づければ、人口構成の最も多い団塊世代の50代(いやもう60代か?)のデータでも「嘘」ではない。

・・・そう、そんなものは科学じゃない。

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