その工場は生産性を高められる状態ではない

2007年7月5日

研究

t f B! P L
工場の生産性を高める効果的な方法とは。
品質管理運動
小集団活動
垣根のない組織
従業員への教育
最新鋭の機器
などなど、寄与率の高そうなファクターは多いが、第一には、原因を調査しなければならない。

生産性が高まらないほとんどの原因は、オペレーター、マネージャー、エグゼクティブとの信頼感の欠如である。

それらを知り得る測定系としては、雰囲気が悪い、丸投げ、常に外に責任を求める、などなど、組織は倦怠感に包まれている。例えば・・・

不良品が判明したときに、第一に彼らは、生産現場の責任か、他の部門の責任か判断する。次に、不良品の不良たる原因を調査する、といった具合である。

一見、正しそうなこのプロセスは確信犯である。生産現場の責任か他の部門の責任かがわかっているのであれば、原因はわかっているからである。
そう、彼らは第一に自分達の責任にしない原因をでっちあげるのである。


ノキアのエピソードでは、信頼感の欠如に対して、エグゼクティブは、余計な役職を廃止したり、自由に意見を言える状況を作り出し、上述の運動を活性化させた上で、品質、生産性を向上したのである。

・・・こういうことを実施することがマネジメントなのである。決して社員を奴隷化することではない。

<参考>
慶応義塾大学ビジネス・スクールケース,許斐義信,横井靖祐,『ノキアの構造改革』より。

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