社会人MBA-技術者編

May 31, 2007

技術と金融工学

最近、リアルオプションにより、研究開発プロジェクトの評価価値が算出されるなどよく目にする。自身の論文でも取り上げているテーマでもある。

ただし、リアルオプションは万能ではない

手法などでは、一般に(企業実務という観点で)知られる前の段階では、銀の弾丸扱いをしてしまう。
単に、研究開発で言えば、それを開始するための投資が有益かどうか計算する程度で、当然、その投資の前提にはシナリオがある。同じ「液晶テレビ」でも松下が開発するのとシャープが開発するのでは、シナリオが異なる。従って、価値も異なるのである。

特許の価値評価も同様で、特殊なケースを除いて、ある特許や技術の価値が一般的に算出できることはない。

やはり「液晶」に関する特許を松下が有するのと、シャープが有するのでは価値は異なってくる。

結局、効果を算出している段階での他部署との連携や技術や市場の予測・・・、そういったことを行なうことで、組織のレベルが向上することの効果のほうが大きい。

確かにロバストな面もある。
A企業が新技術を搭載した製品を発売するため開発の段階に入っている。初期投資も大きなものとなる。不確実性が競合企業のみだと仮定すると・・・いわゆるゲーム理論との融合である。競合企業であるB企業がこの情報をキャッチすれば、かつ、ほぼ同じ機能を運良く現行製品の改良で行なうことができれば、同時発売することがNash均衡を生み、A企業にとっては最悪である(B企業にとってはA企業を阻止することが目的なので)。

こんなことは、企業実務では暗黙に認知しているのだが・・・

・・・いずれにせよ、定量的なことは議論しやすいものである。

<参考>

Labels:


May 27, 2007

SEDの発売延期

SEDテレビ発売は「未定」 キヤノンと東芝との報道がなされている。

液晶、プラズマ、SED、それぞれの技術進化は微妙にことなる。おそらくは、価格を度外視すればSEDがブラウン管の発展型なので、映像は最もよい。
しかしながら、液晶、プラズマは、すでにお客様のもとへ届けられているため、顧客の声から映像も著しく発展している。

製造業の基本は、「顧客の声」をモノにしていくことである。「薄型で綺麗な映像」がテレビに向けられた命題であるならば、顧客にとって技術は選択肢ではない。
顧客の声を製品に踏襲していく上で、最も利益が高いのは導入期~成長期である。その間に、企業は成熟期へ向けて、機能の付加、量産技術の確立など顧客からいただいた利益を利便性に変換しなければならない。

技術的な高度さを価格に結びつけるには、製品のマネジメントによるのである。


デジタル化までに行なわなければならないことは、薄型テレビの完成ではなく、その周辺機器(録画やPCとの連動)であることは、誰もがわかっていることではあるが、ビジネスというものは難しい。

「液晶・プラズマ陣営とも、巨額投資で基幹部品のパネルの増産を前倒しし、攻勢を強めている」とあるように、液晶、プラズマが市場に普及しているため、SEDはこれらの製造企業も壁になってしまう。
テレビの主流にしていく姿勢であれば、ロイヤリティを支払いながらも製造していくことも選択肢の一つである。が、算段にあわない事情があるのであろう。

この流れは、あまりよくない。製品・サービスの最後の競争は「価格」であり、その競争に入ると利益はなくなる。従業員に給料を支払うことが精一杯になり、常に事業再考の対象である。

ならば、無期延期であろう。
(契約違反が論点なのがややこしいが・・・)

液晶技術も当初から、こうなるとは誰も思っていなかった。ただ、シャープが育ててきたため花開いたとも言われている。

・・・中止も立派な経営判断である。

Labels:


May 17, 2007

標準化の弊害

標準化とは、作業を機能に分解し、システムが稼動することを目的としている一面がある。作業者は決まった作業を、決まった分量だけ行う。システムの歯車なので、経営者はその作業者に高額の給料は支払わない。

彼らは、戦略を立案したり、システムを構築する作業が、クリエイティブだと感じているからである。

いわゆる経営基幹職である。

しかしながら、この構築は資源の効率は高いこともいえる。現代の経営環境を生き抜く一つの手段である。

問題は、誰でも作業できるということは、そこら辺の製品・サービスと同じで、顧客は高額を支払わないことである。

従って、このような経営システムで運営している場合、多くは低価格を売りにしている。

どうも、最近は低価格高品質の製品・サービスで参入するより、低価格低品質を生み出す経営システムを最初から構築し参入することがあるみたいである。

技術者の観点から、これは産業つぶしである。一つの製品を生む出すには、多くの試行錯誤を必要とする。それが生まれてすぐに、このようなことが起こっては、工場労働者をまかなえない。

現場は日本の製造業の生命線である。

べたなものづくりが日本を支えてきたとはいえないが、少なくとも、日本に欧米や中国のようなビジネスを展開することは、好適ではない。文化の違いである。彼らにはそういう面では敵わないのである。

・・・made in Japan は日本で作られさえすればいいのものか?

*写真は名古屋港水族館にて

Labels:


May 13, 2007

レクサスから何を学ぶのか?

ご存知レクサス。高級感溢れるこのブランドから何を学ぶのか?

開発に関しては、極めて静かでありながら軽量化、のwhyからyetの思考・・・、生産方式・・・など論点は多いが、今回はサービスについて考える。

ご存知のように、レクサスは点検などのサービスが行き届いている。中には洗車目当てで頻繁に通う方もおられるとか、おられないとか・・・。

これはしっかり、購入時の価格に含まれている。

反対の例で言えば、ある商品が10%程度の確率で欠陥が含まれているとする。当然、顧客は返品するが、店は即新品と交換してくれる。そのかわり、恐ろしく価格が安い。

そう、これは、経営コストの観点で言えば、最終の品質確認を顧客に任せている。日本では考えにくいが、これもひとつの方法である。だから、安いし簡単に交換に応じてくれる。

トヨタはものづくり(いい商品を安く)で稼ぐ方法ではなく、サービスで儲ける試みを行なっている、と言ってよい。

そら、そうである。石油がなくなれば(当分なくならないが)、どうしようもない企業であるし、画期的な新商品が生まれているわけでもなく、最高益を出しているのだから、私が経営者であれば、恐ろしく感じてしまう。業績が悪いときには従業員に危機意識を植え付けやすいが、明日はGMのようになる可能性が大きいにも関わらず、最高益では、従業員には危機感が生まれにくい。そういった状況からも、トヨタでさえ、種々の試みが必要なことは、大いに学ばなければならない。


・・・学習する組織に敵う戦略はない。


<参考>

Labels:


May 12, 2007

メソッドとソリューション

戦後からこれまで、日本の製造業にはQC(Quality Control)が底流にある。いわゆるカイゼン気質である。その後、QFDやTQC、TQM、シックスシグマ、カンバン方式、タグチメソッドなど多くの手法により種々のカイゼンを行ってきた。

最近、製品・サービスを提供するにあたりリスク、不確実性が高まり、手法ではなく、いかに論理的に問題を解決するか、また、問題を定義するかが課題となっている。

旧来のマネージは、価格も安く、高品質で短納期に商品化することが主要課題であったが、”待機”も立派なオプションとなりつつある。今このマネージをしたら、従業員が働かされるだけである、というのも、昔ほど正社員がいないため、アルバイト、派遣などにより固定費用を低く設定し、現存のシステムを効率よく回るシステムになっているからである。

現在、このようなマネージを押し付ける幹部がいたら、失格だと考えてよい。

さて、現在のような成熟な機会を乗り切るために、あらゆる手法が提供されている。
しかし、それは、ソリューションではなく、メソッドである。
答えは教えてくれない。基本なだけである。多くの書籍も発売されているが、”こういう時のこういう状態でこういう構成員がいて・・・”結局、応用であり、使うシーンは限られている。

これは、当たり前のことである。

アイデア、コンセプトを評価するのに「実験計画法」を積極的には使用しない。
最適化を行なうのに、QFDを展開しない。

ソリューションは自分で、もしくはその組織で導くものである。
あらゆる手法、方法は支援するに過ぎない。

・・・銀の弾丸は自らが作るのである。


May 4, 2007

名古屋で食う

なんと言っても、旅の楽しみは、その土地での食。名古屋といえば・・・
きしめん、手羽先、みそかつ、ひつまぶし!
今回は、雑誌などでも紹介されている有名店へ行って来た。



きしめんは名古屋へ着いてすぐ、駅の構内だったので店は覚えていないが、まずまず。

手羽先は世界のやまちゃんへ。胡椒が効いて、(私はお酒は飲めないが)ビールにぴったり!テイクアウトも可能。あれは、気に入れば、テイクアウトしてホテル、旅館で更に食してもOK。サイズが適当で結構な量を食べることができる。

ひつまぶし(『ひつまぶし』は、あつた蓬莱軒の登録商標)はあつた蓬莱軒へ。で、食べ方は・・・
一膳目はそのまま。
二膳目は薬味を入れ、混ぜて食べる。
三膳目は薬味とおだしのうな茶漬け。
四膳目は三膳目と同様に食べた。
うな茶漬けでの二膳が効いたのかおなかいっぱいになった。

みそかつはみそかつ矢場とんへ。はじめはそのまま食べてきたが、意外に味に慣れてくるのが早く、マスタード、一味、胡椒などと一緒に。

今回、みそ煮込みうどんは逃したが、なんだかんだ言っても名古屋を堪能。
ちなみに、食事したお店は下。



世界のやまちゃん本店は地下鉄栄町から東急ホテルの裏。
あつた蓬莱軒 松坂屋店は地下鉄名城線矢場町駅すぐ。
みそかつ矢場とんは名鉄百貨店本店9F。

・・・満腹!

Labels:


May 3, 2007

名古屋城観光

名古屋城(るるぶ.com-名古屋城観光)。第二次世界大戦で消失したものの昭和34年に天守閣とともに再建された。そもそもは徳川家康が東海道の要所として築城したものである。天守閣には各フロアに様々な解説や体験できる施設もあり、そこそこの時間を楽しめるようになっている。案内ボランティアの方の説明によると、名古屋城は日本最大の天守閣を誇り、総工費6億円(有名な鯱は4,800万円!)だそうで、鯱の目玉と歯は銀、本体は当然金で出来ており、金は大阪造幣局からのモノらしい。

天守閣の頂上では、ご覧の通りの大賑わい。




交通は名古屋市営地下鉄市役所駅(7番出口だったかな?)で降りて、東門より入っていった。なんとも風情のある駅出口。

館内では、各フロアに様々な施設があり楽しめる。写真は3Fの藩主の暮らし、城下の一日がわかる展示フロアでの武具屋、本屋。ちなみに、写真を撮っている最中に急に暗くなったりするが、一日の流れで、夜を演出しているらしい。写真のような風俗画も展示されている。



なんと言っても場内が綺麗で、駅出口から門に入るまででは「藤の回廊」が季節を感じさせる。場内でも、これは(写真)秋になったら紅葉が素晴らしいだろうなぁ、茶屋がいい雰囲気になるのだろうなぁと思わせる。



・・・天晴れ!名古屋城!

Labels:


May 2, 2007

10年一昔。。。



名古屋へ行って来た。駅を出ると、大名古屋ビルヂング!が出迎えてくれる、と思いきや、学生の頃学会で行ったときより、もの凄く変貌している。
まずは、ミッドランドスクエア。Sky Promenade スカイプロムナードでは、名古屋周辺を展望できる。


更に、名古屋のランドマーク的存在の複合型ステーションビル。タワーの高さは245mの高さを誇る。この駅のビル真上に名古屋マリオットアソシアホテルがあり高級感を漂わせる。





Sky Promenade スカイプロムナードはこんな感じで市街を展望でき、なにやら、楽しみな建築も進んでいるようである。




・・・10年一昔とはよく言ったものである。

Labels: