債券と欧米と大きなチャンス

2008年7月24日

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日本経済新聞(2008.7.18朝刊5面)によれば、海外投資家の日本国債の保有残高が50兆円を突破し、日本国債全体の7.2%(3月末時点)に達していると報道された。

50兆円規模で約7%なのだから、その債券の規模は巨額であるが、これまで、国内で消費されてきたため、利率も低く、価格が安定していた(債券は利率が高い→価格は低下:債券の性質上、利率が高いこと=債券のリスクが高い)。ちなみに、日本株式は半分以上が海外投資家である。

好んで、投資のポートフォリオに組み入れるわけではないが、「残ったのはこれ」である。原油価格が下落し始め、米国の経済状況も暗雲が立ち込める状況で、しかも、シーメンスやルノーのように、欧州経済が将来的に暗くなるであろうとの推測のもと、増収増益であっても人員削減が行なわれる状況である。

最近では世界のお金がほとんど集まらず世界経済から、孤立していた日本に、ここに来てお金が流れてきているというのは・・・(「大前研一「ニュースの視点」KON221 さまよえる世界の投資資金6000兆円、その受け皿が日本にある」が参考になります。


振り返ってみれば、日本はある意味、恐ろしい。

バブル崩壊、アジア通貨危機、80円を切る円高、株価最安値…、そういった状況を切り抜けてきたのは、その昔から存在する企業が多い。ものづくりに代表される企業は、経営者は従業員の懐から財産を奪う行為を繰り返してきたが、製品の信頼性を落とすことはなかった。

例えば、ハイブリッド車は「21世紀に間に合った」し、液晶、プラズマテレビが競い合った。また、幸運にも、環境の側面からか、原発の受注が増加している、iPodが誕生したが、ウォークマンが市場から退出したわけではない(ジレンマに陥ってはいない)、また、グローバルに展開する企業は、その実効税率を下げることで利益を捻出してきた。

欧米の経済が曇る今後5年ほどは、経営者の腕の見せ所である。こんなチャンスはめったにない。何せ、上のリンクした記事に記載されているように、今、お金の行き場がないのである。ポートフォリオの中に、日本国債が組み入れられる(ごく僅かだが)ほどなのである。

上場企業であれば、株式を通じて、多くのお金を集めることができるのである。時価総額によっては、欧米の名門企業を傘下に置くこともできる。これらは、今までのやり方やどこかの企業のモノマネでは実現が困難であることは言うまでもない。

・・・このチャンスをモノにできる経営者が続々と出てきて欲しいですね。。。
はいはい、ラムちゃんは何より、「散歩」ですね。

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