ビジネスは結果か?②

2008年10月12日

MBA 書籍

t f B! P L
いわゆる青い青い綺麗ごとに焦点があたり始めたのは、『エクセレント・カンパニー (Eijipress business classics)』ぐらいからである。

後には、
ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則
ビジョナリー・ピープル
と、戦略、組織構造、テクノロジーといったハード面から、だんだんに”個人”へ焦点があてられ、議論において、企業文化論の占める割合が大きくなってきている。ビジョナリーシリーズでも言及される”meaning”がキーワードになる(存在意義、労働する意味など)。





また、大きくは資本主義において、
新たなる資本主義の正体 ニューキャピタリストが社会を変える (HARVARD BUSINESS SCHOOL PRESS) (HARVARD BUSINESS SCHOOL PRESS)
において、新たな資本へのアプローチが試みられるなど、

ひと昔前とは、利益の源泉たる資本が変化しつつある




後に、
自滅する企業 エクセレント・カンパニーを蝕む7つの習慣病 [ウォートン経営戦略シリーズ] (ウォートン経営戦略シリーズ)
では、エクセレントカンパニーが陥りやすい習慣をまとめ、いかに社員を熱狂させるかの考察を、
熱狂する社員 企業競争力を決定するモチベーションの3要素 (ウォートン経営戦略シリーズ)』にて展開している。

ハーバードでは、
知的な未来をつくる「五つの心」 (HARVARD BUSINESS SCHOOL PRESS)
が出版されるなど、ハードからソフトへ、というよりは、ハードもソフトも、といった状況である。

加えて、最近の経済状況から、哲学なき利益追求は敬遠される機運にある(が、ソフト重視に傾きすぎる嫌いもある)。
『エクセレント・カンパニー』では、日本企業との競争に敗れた米国企業がにわか仕立てで日本企業のものまねをするよりも身近な米国の優良企業を見習って基本に立ち返るというメッセージになっていた。これは、時代の機運に適合し、さらに、教訓が組織文化に関わる誰でもわかりやすいものであったため異例のベストセラーになった面もある。残念ながら、選定企業は2年も経たないうちに、業績不振に陥る企業が続出した。(三品和広,『戦略不全の論理―慢性的な低収益の病からどう抜け出すか』,東洋経済新報社,2004,pp14-15,趣意)

このことは、上の引用から類推されるように、ハードな面(この場合は戦略)をおろそかにした上でのソフト面ではない。

とは言っても、20年前ぐらいからのこの機運は、今回の経済状況下で成熟する。ハードもソフトも目的は、企業が利益を上げることにある。今はこの仕組みを、ソフトもこれまで実施されてきたハード同様に充実させていかなくてはならないのである。

そういったことから、一度取り組まなくてはならないことは・・・(つづく

*邦訳天国な日本ですが、欧米でよく読まれるビジネス書の邦訳は意外に少ないんです。ビジネス書の売上はベストセラーでせいぜい10万部程度ですから、書店のビジネス的には仕方ないのかもしれません。Amazonで上の書籍の原著などを確認して、レコメンデーションで他の書籍を類推する、というのもありです。

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