『組織の経済学』―ゲーム理論を企業経済と組織の各テーマへ応用

2009年8月19日

書籍

t f B! P L
今から7,8年前といえば、私はシックスシグマのブラックベルトとしても経験を積み始め、設計者としても多くの技法を習得している時期であった。

開発設計者とブラックベルトの容赦ない二足の草鞋は、とても多くのことを吸収できた時期でもあった。

とはいうものの、その頃から、注目は“経営”にいっていたらしく、最近、雑誌の整理をしていたら、そのころの『Harvard Business Review』 がでてきて、つい読んでしまった。

掃除、整理にはつきものの脱線である。

その月(2002年6月号)の特集は、「分析力のプロフェッショナル」で、マーケティングでの実験計画法や統計学、または論理的なデータ収集、分析などで、【あぁ、当時はこういうことに感心があったんだなぁ】と、しみじみしてしまう。

その書評に『組織の経済学』が掲載されており:

「(従来の古典派経済学では)企業は利益最大化を求めて全社員が一体となって行動することを前提としていた。(中略)しかし現実は必ずしもそうではない。そこでゲーム理論は、組織や企業に関する従来の経済学の見方を拡張した。[1]」

この書籍は、ゲーム理論を企業経済と組織の各テーマへ応用した、この分野の代表作で、MBA時代にゼミで学習したことがある。相当なボリュームではあるが、5章ぐらいからこの書籍の本領を発揮する(とのことです)。


・・・お手軽、簡単!なソリューションを提供するものでありませんが、ビジネスパーソンの本棚には必要です。


<参考書籍>
[1] Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー) 2002年 06月号, ダイヤモンド社, pp115-118.




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