優良企業の綻び

2010年8月29日

つれづれ

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優良企業の綻びとは―このテーマは論点が多いテーマである。


以前にも、このブログで、ディビッド ハルバースタム,『覇者の驕り―自動車・男たちの産業史』を参考に「嘘」について取り上げたことがある(以前の記事はこちら)。

また、別の記事「自滅、衰退する企業」では、参考にした書籍より、自滅、衰退する企業の特徴を引用した。




今回は、本日のブログ記事の題目に関して、主に組織内部に関わることである。


参照したのは―

内田和俊, 「初心忘るべからず デキる人は言っている3つの言葉 」(ダイヤモンド・オンラインより。)

である。


それによると、挨拶が出来ないなどの風紀の乱れや(社内の観葉植物など)「ちょっとしたほころびが補修されていない」ことを指摘している。確かに、「割れ窓理論(Wikipedia)」を鑑みると、そのような組織の将来は暗い。


実際に、工場での事故は、オペレーターの少しの慢心や油断から起こることも少なくない。例えば、作業に慣れてきたため、安全装置をオフにしながらメンテナンスを行い、怪我をしてしまった、などである。

服装にしても、ユニフォームの着方が乱れているため、(ヒラヒラした部分の)ユニフォームが量産設備に巻き込まれることもある。


“怪我”と表現したが、工場に勤務する方は十分に認知されていると思うが、工場での怪我は、日常生活にも影響を及ぼしかねないほどの重症であることが多い。


だから、少しの油断、慢心を廃するためにも、風紀には厳しい。

なにせ、(そういった理由で)事故を起こした従業員は、二度と現場では雇われない(or 信用されない)不文律もそうであるし、何より、ご家族にも迷惑がかかってしまう。


さて、ここからは、論点が多い内容であると思うが―
*ここからは、参照した記事との論旨は別の論旨です。参照した記事の評価、批判ではありません。参照した記事は教育の観点からも述べられており、説得力のある記事となっています。



上記の内容を逆手にとって、組織の幹部が、部下に過剰に風紀を求めることがある。まるで、“業績が芳しくないのは、風紀が乱れているからである”と言わんばかりである。


確かに、そのような乱れは、好調な企業がやがて衰退する種であることは理解できるが、ここ数年の間、停滞期を脱しきれない企業の幹部が行う、もしくは公言する内容ではない。


個人的に気になる場合は、そっと言ってあげるのが礼儀である。言われた方も恥をかかないで済む(ま、当たり前すぎますね、これは。頭ごなしでも聞いてくれるのは日本人ぐらいなので・・・)。


さて、そもそも業績が芳しくないのは、誰の風紀が乱れているんでしょうね・・・。



・・・個人は自律、組織は規律です。



<参照記事>
内田和俊, 「初心忘るべからず デキる人は言っている3つの言葉 」(ダイヤモンド・オンラインより。)

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