第52回(2011年)品質月間:「危機を力に 品質革新 再び世界No.1」

2011年9月21日

品質月間

t f B! P L
歴史ある“品質月間”も2年前(2009年)に50回の節目を向かえ、昨年(2010年)は、「新たな第1回目からのスタートを切る」(大藤委員長:当時より)として:

「品質の原点にかえり 先駆者の知恵に学ぶ」

ことをテーマとして活動を展開した。
(参考)「品質月間とは」(日本科学技術連盟HPより)


本年は―

危機を力に 品質革新 再び世界No.1*

と題し、「危機を力に、再び世界をリードする品質革新のための元年にしたい、それが第52回品質月間委員会の願いです*」と、東日本大震災に関連した危機的な状況を背景に、製品・サービスに留まらないビジネスシステム全体の「適正品質の提供」を含めた「品質革新」を述べている。

* 委員長の圓川先生による「委員長方針」より。


振り返れば、品質管理の70年代、TQC**の80年代、TQM**の90年代、及び質経営の2000年代、そしてやることがなくなった、と焦点は、だんだんと管理層、指導層へ向けられてきた。

** TQC:(Total Quality Control)、TQM:(Total Quality Management)
・参考:QC, TQC、そしてTQM


確かに、多くの日本企業は、オイルショック、プラザ合意、バブル崩壊、株価最安値、アジア通貨危機、超円高、リーマンショック・・・こういった環境の中、適正な舵取りを行い、グローバルに通じるブランドを築き上げてきた。


今後は・・・


多くの赤丸急上昇中の新興国は、やや日本の存在を過度に軽くとらえている嫌いがあるが、やがて、日本が数十年に渡り、成長の糧としてきた苦い経験を耐えなければならないだろう(新興国は自国通貨が約4倍(日本の場合、ドルに対し360円→約80円)強くなり、生き残れるだろうか?)。


だから、現在生き残った日本企業の最も貴重な資産は、こういった外部環境のなか、生き残ってきた知恵である。それは、日本(当該企業)が行ってきたイノベーションとは?に答えるものである。戦略的に積上げてきた意思決定の数々である。



・・・“低価格高品質化”の追求がドル箱となる主役は新興国に移り、日本企業が対処しなければならないのは“低成長高年齢化”です。



<関連記事>
第51回(2010年)品質月間 :「品質の原点にかえり 先駆者の知恵に学ぶ」
2009年の品質月間は第50回の節目である。
「QCサークルの効用と限界」より。

<関連ページ>
QC, TQC、そしてTQM
工程能力分析
FMEA
QFD:品質機能展開
特性要因図-Cause and effect diagram
狩野モデル-品質とは

<各種用語集サイト>
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