「プロセスは、同じ課題に繰り返し取り組む集団の内部に生まれる。」

2012年1月11日

t f B! P L
(遅くなりましたが―)
新年明けましておめでとうございます。

*  *  *  *  *  *

新年の風物詩といえば―
New Year's resolution―いわゆる「新年の誓い


この成功率はどれぐらいなのか?


Wikipedia、New Year's resolutionによると、78%は失敗するらしい(2007年の調査)。

逆に、どうして成功するのかについて、サイトでは―
目標達成について、測定可能性友人のサポートが達成率を高める要因として述べられている。


経営に目を転じて、成長をマネジメントするひとつの視点をクリステンセンは次のように述べている。

プロセスは、同じ課題に繰り返し取り組む集団の内部に生まれる。
(クレイトン・クリステンセン他, 『イノベーションへの解 利益ある成長に向けて』, 翔泳社, 2003, p320.)


イノベーションに取り組む際にも、時に企業文化と衝突する、もしくは“ない”事柄にトライしなければならない局面がある。

新年の誓いも、多くはこれまでの生活にない事柄を積み重ねなければ達成しないことが多いだろう。

が、(今あることをより良くするようなプロセスが整った場合でも)何か新たなことにトライすることでさえ、それは無駄ではなく、習慣化への取り組みであり、このプロセスを組織に埋め込まなければ、次なる成長の可能性は低い。


三日坊主も一年続けば習慣である。


成功する要因として挙げられている測定可能性―シックスシグマ・プロジェクトでの多くでも、測定系を確立することで財務効果を上げるプロジェクトが多い。

工場では、不良を発見する指標を持っているであろうし、経営面ではトレンドが変化するそれをモニターしているだろう。


だが意外に数字の測定や根拠が曖昧なのである。


そういったプロセスを是正しながら、次なる成長を目論んでいく―経営における舵取りの難しさである。


その成長に向けての舵取りにおいて、当該組織にどのようなプロセスを埋め込んでいくかは、企業の文化、今後挑戦する事業分野により様々であろうが、どの組織も習慣化にかかる期間は企業資源次第である。


従業員が、担当する何らかの業務を毎日、毎日こなすことは機械的であり、前後のプロセスの様相を考慮できることは技術的である。そして、不測の事態にも対応できるようになった業務は芸術的でさえある。


これらも、すご腕の職人を生み出すように、毎日の習慣から生まれてくる。


“次なる成長”に向けての取り組みも同様である。



・・・「習慣が技術であるように、すべての技術は習慣的になることによって真に技術であることができる。どのような天才も習慣によるものでなければ何事も成就し得ない。」(三木清)


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